お散歩中に出会ったアズマヒキガエルぽい蛙。気温が下がったせいでしょうか?ゆ〜っくりゆ〜っくり道を渡っていました。ばっちりカメラ目線。私が小さな昆虫だったら、命の危機を感じたことでしょう。。。

妊娠して研究を辞めそうだった私を留まらせた出来事

私は小さい頃から大学で研究者になることを夢見ていました。

そのため、民間企業への就職のことなど何も考えずに学部生時代を過ごし、なんの疑問もなく修士課程、博士課程と進学し、博士号を取得してからもそのままポス毒としての道に進みました。

そんな私ですが、学生時代や研究員時代がいつもいつも順調だったわけでもなく、

今思えばどうして耐えていたのか分からない出来事もあったりして、

博士号を取得した頃には、研究者としてのキャリアを継続しない、という選択肢もうっすらと見え始めていました。

結局、30代後半まで研究を続けていたのですが、残念なことに、

「あの時のあの出来事のおかげで研究に前向きになって頑張れた」

という出来事は思い出せません。

その一方で、

「あそこであの出来事が無かったらもっと前に辞めていたかもしれない」

という出来事はいくつか記憶にあります。

その中で、最も私の研究者としてのキャリアの継続に影響を及ぼしたと思われる出来事は、第一子の妊娠が分かった頃の出来事です。

当時私は、研究がとても上手く行っているという状況でもなかったし、

研究室で日常的に起こるゴタゴタや自分の抱えた借金(奨学金)に疲れていたし、

あまり研究者としてのキャリアに固執していなかったと言いますか、ぶっちゃけてしまうと、あまり真剣に考えていなくて、なんとなく、

ここでキャリアも終了かな~。。。

と思っていました。

そんな状態だったので、「妊娠した」とは伝えていたものの、自分から積極的に研究室の誰かと産後のキャリアについて話すこともなく過ごしていました。

そんなある日、研究室の秘書さんが突然私の席に来て、

「産休は半年ぐらいで大丈夫?」

と仰ったのです。

何も考えていなかった私は、心の中でどうしようかな?と考えつつ、

「あ~、、、そうですね」

みたいな感じで、なんとなく曖昧に返事をしました。

その後の秘書さんの行動はとても早くて、

研究室のボスに私の産休期間や復帰後のポジションを交渉して下さったり、

保育園の資料を集めて下さったりと、動いて下さり、

私自身がボーっとしている間に、あれよあれよという間に私の産後の復帰スケジュールが決まって行きました。

そうです。私の産後のキャリアを決めたのは秘書さんの

「産休は半年ぐらいで大丈夫?」

の一言だったのです。

この出来事、今思い返すとなかなか凄いことだと思うんです。

だって、産後仕事を続けるとも辞めるとも言っていない相手に、

「産休は半年ぐらいで大丈夫?」

って、なかなか言えないと思うんですよね

(もしかしたら、辞めない前提で話すことで私に研究を続けさせる、って意図があったのかも知れないですが、、、)。

今現在、妊娠を機に研究を辞めなくて良かったな、と思っている私にとっては大変ありがたかったこの秘書さんの発言の裏には、当時、研究室の中になんとな~く漂っていた、

「出産後も保育園を利用しながら研究が続けられるよね」

みたいな雰囲気の影響があったように思います。

中には、

「女性なんて結局研究辞めちゃうしねー」

みたいな発言をするメンバーもいた研究室がこのような雰囲気になったのは、私が博士課程の頃に在籍していらした先輩が、

妊娠・出産された後に研究室に復帰し、ばりばりと研究成果を出す

という前例を示してくれてからだったように思います。

もし、その先輩の作って下さった前例が無かったら、研究室の雰囲気は産後の復帰に対して否定的で、私も研究に復帰することなく出産を機に辞めていたかもしれません。

もし、あの時、

「産休は半年ぐらいで大丈夫?」

ではなく、

「産後はどうするの?」

と聞かれていたら、私は改めて自分のキャリアについて考えて、もしかしたら、キャリアを終了していたかもしれません。

先輩の作った前例のおかげで、私も産後楽しく研究することができました。

そんな私も、「産後も研究が続けられる」という一例になれていたら、そして、悩んだ誰かに勇気を与えることが出来ていたら良いな、と願っています。

リケ女2号の私見に満ちたひとりごと

秘書さんのおかげでせっかく研究者としてのキャリアを継続できた私ですが、40代となった今となっては、研究をやめ、専門分野とは全く関連のない分野で会社員をしています。

もっと早く研究を辞めていれば良かったのではないか?

もっと研究の道で頑張れば良かったのではないか?

などなど、キャリアについては未だに色々グダグダと考えてしまうこともありますが、

妊娠・出産が研究を辞めるきっかけにならなかった

というのは、本当に良かったといつも思っています。

おかげさまで、今も昔も変わらず、妊娠・出産は私の中でとても素敵な出来事として輝き続けています。

妊娠したら女性は退職するものだって考えている人は、民間企業にも研究機関にも、男女問わずまだまだ存在します。

私は、妊娠・出産後のキャリア継続に前向きな雰囲気の研究室で研究ができていて幸せだったなと、外の世界を知って、今更ながら実感しています。

とはいえ、やっぱり子供を育てながら研究を続けるってなかなかタフで、子供を産んでいなければ、または、子供が育てにくいタイプでなければ今頃どうなってたかは分からないな〜、と、思ったりもしていますけどね
うちの2番目の子は超絶育てにくい赤ちゃんでした。。。)。

私の人生にとって子供はマストアイテムだし、超絶育てにくい赤ちゃんだった2番目も心の底から愛しています。

なので、幸い、「子供を産まなければ良かった」と思ったことは一度もありません。

「やべーの産んじゃったなぁ、、、」とはいつも思っていましたが(笑)。

子供を産んだことに対して、ほんの少しの後悔もありません。

でも、子供を持つということは、それなりに自分の人生に大きな影響を与え、場合によっては、何かを決断するきっかけに成り得るほどの一大イベントであるという事は、嫌という程実感しました。

やっぱり、人間を育てるって、なかなか大変です。

だからこそ楽しいのかもしれませんけどね。


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