最近、女性限定公募が、結構な勢いで上がっています。
今までは、今回の公募は男女共同参画を推進している、と掲げていても、ほとんど意味のない常套句だと思っていましたが、次は、
女性限定ですよ。
有り難い気もしますが、少し複雑な気分です。
それまでは、就職活動においても、あからさまに女性をさけられていたことを感じなくもない。からでしょうか
女性限定としたら、女性以外の優秀な人はどうするのよ?
とか、ジェンダーレスが今の基本では?
と女性限定、という文句に、違和感を感じてしまいます。女性限定と、わざわざあげて、優遇するのは、かえって女性差別のような気も、しなくもないのです。
いやはや、女性限定とかよりも、
優秀だから、っていう理由で、普通に選んで欲しいなと思います。
今までは、
優秀だけど、女性だから、ってことで、受からなかった人もいたとしたら、
優秀な人だから、採用する、でいいのです(この国は性別を気にしすぎている気がします)。
いや、そもそも、デキ公募さえなくしてくれれば、いいのに。
公募においては、女性差別はよくある話
私は子育てをしているので、学会や出張先に子供を連れて行くことがよくあります。また、研究者のコミュニティーはとても狭いので、学会や大学で、少し会話をしたことがあるような先生には、私が子持ちだということは大体知られています。
そのせいか、見知った先生のいる研究機関の公募に応募書類を送ると、公募の後、そこに所属する先生から、ありがたくもない妙な助言をもらうこともあります(もちろん、そんな場合は、ご丁寧な不採用通知がくるんですよ)。
『こんな地方で子育てしながら先生やるの、大変だよ』
というご助言です。
私や、私の家族のために、という気遣いから落とされるのです。あなたは、地方の暮らしの大変さがわからないから、応募したんだろうけど、採用したとしてもご家族が不幸になるだけだから、落としますよ。
と、余計なお世話なことを言われるのですよ。
日本全体のお母様方、お父様方にとっては、真っ当で常識的なご意見かもしれません。
でも、それを覚悟しての、人生選択で、応募への挑戦だったのです(以前にも書きましたが、応募には相当な時間と体力を使います)
採用時にこうした助言を一度でも聞いたりすると、夫や子供がいることを、隠したくもなります。
なので最近は、同業者や同僚から、子供や夫のことを、ただの興味で質問されても話さなくていいと思っています。答えたところで偏見を持たれるだけ、だからです。
そのほかにも、面接の前に、旦那や子供の状況を、聞かれることがありました。
こちらに採用されたとなった場合は、どうするんですか?旦那さんのお仕事は?お子さんも面倒見ながらこちらで仕事するんですか?
というまさに、子育て世代の男性教員からのご質問がありました。
そして実際に採用された後は
お子さんもいるし大変だと思うから、そんなにがんばらなくて大丈夫ですよ。
と言われたこともあります。
大学や、研究期間は大部分が男性教員で、私より上の世代の人は、お子さんがいたとしても、子供の養育を奥様に任せっきりのパターンが多いのです。
私は、ガッツリ子育てしながら研究をしてきましたが、こんな状況、レアケースです。そのせいか、妙な気遣いをいただきます。飲み会に、私だけ、呼ばれない、とかね。(確かに夜の飲み会は参加しづらいですが)
ちょっと話は変わりますが、、後輩や学生から、女性研究者、女性教員だということで、変に意識されることがある。
00さん(私)は、年下なら何歳からOKデスカ?学生の年齢でも恋愛対象になる?
なるわけないじゃろ!
と答えると、
なんだよかった〜
と大変失礼!な答え。
学生諸君、酒で酔った席とはいえ、歳上女性に対するそんな会話、セクハラですよ。
女性限定か〜。いや、仕事場でのジェンダーレスな考え方、子育てや男女差別に対する意識改革、ただそれだけで、いいと思います。