前回学生だった頃に行った民間への就職活動はしましたが、
ポスドク期間中にも、民間機関への就職活動をしたことがあります。
私の周りは博士号取得後、民間へ就職した人が多くいます。彼らの決断を潔く、羨ましく思っていたので、私もいつも研究者以外の就職先を意識していました。
ポスドクを続けていて、辛かったことは、一、二年後に何をやっているかわからない、という未来が見えない生活を続けることです。これは、家庭をもち、子育てをする上で、かなり、致命的な問題です😓。
特に子供が保育園に通っているときは、保育園利用のために就労証明書が必要で、任期付きの職には保育園継続利用が厳しい状況でした。就労証明書を出した後、役所から、来年度の雇用状況について確認の電話がかかってくることがあり、まさに崖っぷちに立たされている心境になっていました。3月で任期終了なので、来年度の契約状況がわかりません、と、自分の口から伝えるのは本当に辛かったです。就労証明書に、任期が今年度の3月までと書かれると、来年度の保育園利用ができない、就活も仕事もできない、つまり自分のキャリアは終わるのです。
任期付き以外の職につきたいところですが、ポスドク経験して数年後に、ポジションを得ることの難しさを実感することになりました。
以前にも書きましたが、この世界はコネで就職先が決まることも多いのが現状です(おやびんも同様のことをこちらに書いています)。お偉い先生との仲の良い人は就職先も安泰なこともあります。
そんな状況を知るようになる頃には、この業界の闇も見えてきます。コネのような、実力以外の部分で判断されることもあると、陰で悪口を言い合うような、足の引っ張り合いをする状況に度々遭遇することがあります。そんな状況は、研究グループ内だけでなく、グループ外でもあります😓。もう頑張っているのも馬鹿馬鹿しくなって、この世界に、見切りをつけたくなってくるのです。
さらに、民間への就活を何度もした背景には、外の世界を知ってみたい。という好奇心もありました。
研究者は、特にポスドクは、他の企業や組織内の仕事とは違って、どこまでも孤独なことがあります。誰かと成果を供給したり、組織で分担して支えあう、という状況には比較的乏しいのです。それは、日々の会話や人としての交流が少ない状況も意味します。
そんな状況にいると、ますます民間に就職していった同期が羨ましく見えるのです。
羨ましいと思う時は、、主に、民間に就職して働く人の成長を実感する時です。
学生の頃はとんでもないやつだ、と思っていた子も、社会人になり、一年後に合うと、別人のようなきちんとした大人になっています。その成長ペースは、私が大学院やポスドク時代に数年かけて積み上げた社会人としての成長には全くかないません。しっかりとした挨拶や言葉遣い、相手への気遣いができる若者になっている。そうした対人面でのしっかりとした教育、お作法についての細かい指導は、大学ではなかなか、行われない気がします😓。
だからこそ、民間での就職経験がない、というのに、コンプレックスのようなものを感じていまして、さらに、
諸々の状況に嫌気がさした時、自分の年齢も鑑みて、真剣に民間への就活をしたことがありました。それを決断させたのが、おやビン(2号)を含めた、民間への就活成功者達の存在です。
そして意気揚々と、民間への就活に乗り出しました✈。
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